『成功はゴミ箱の中に』

読書

「映画が先か、本が先か?」というと、私の場合断然「本が先派」なんですけど、たまに逆もあります。今回読んだ『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社)は映画を観てから、読みました。

映画のタイトルは『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
マクドナルドを世界中にチェーン展開したレイ・クロックの成功と、裏にあるドロドロとした駆け引きの物語です。俳優マイケル・キートンが強烈なキャラクターをうまく演じています。

映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』予告
ファウンダーの予告ビデオ

起業家の実話は、ジェットコースターのような起伏に富んだものが多いので、好きなジャンルです。この映画はまさにドンピシャで、良くも悪くも心に刺さりました。

冴えないセールスマンから、52歳にしてハンバーガー店をチェーン展開し、大成功していく過程を描いたものですが、その成功の裏には酷いことを情け容赦なくやっていきます。苦しい時に支えてくれた奥さんを捨てて離婚し、若い女性と再婚したりと、やりたい放題。

人情を大切にする日本人の感覚からすると、悪徳商人のようです。乗っ取られたマクドナルド兄弟がかわいそう・・・複雑な気持ちになった物語でした。

映画を観た後、レイ・クロックについて知りたいと思って、『成功はゴミ箱の中に』を読んでみました。

この本はレイ・クロック本人とロバート・アンダーソンの共著で書かれたものです。映画とは話がいくつか異なっていました。違っていた点をまとめると、

・映画では一度離婚しているが、実は二度離婚している。
・映画では、セールスマン時代はセールスだけをしているようだが、実際はセールスの仕事の後、夜にはピアニストとしてアルバイトを掛け持ちしている。
・映画では、マルチミキサーは売れない商品のように描かれていたが、実際には非常によく売れていた商品だった。

などなど、映画の脚色上変更したのは仕方がないでしょう。上映時間の都合もありますしね。

本には、レイ・クロックの信条や、ビジネスに対する考えが随所に書かれています。

人は誰でも、幸福になる資格があり、幸福をつかむかどうかは自分次第、これが私の信条だ。

成功はゴミ箱の中に

仕事を心から楽しむ姿勢も次の言葉から伺えます。

「仕事ばかりして遊ばなければ人間駄目になる」という格言があるが、私はこれには同意しない。なぜなら、私にとっては、仕事が遊びそのものだったからだ。

成功はゴミ箱の中に

最もインパクトがあるのは、書名にもなっているこの言葉。

競争相手のすべてを知りたければゴミ箱の中を調べればいい。知りたいことは全部転がっている。

成功はゴミ箱の中に

いやはや、スゴイ。えげつないというか、なんと言うか。
初め本のタイトルを読んで、「これは本を売るため、かなり大げさに表現しているのだろう」と思っていましたが、本当にゴミ箱を調べていたのです。しかも深夜2時にライバルのゴミ箱を覗いていたのですから、驚異の行動力です!
一歩間違えると、やばい人に。。

そして、読み進めていくうち、成功だけを求めた非情な人間でないことも分かりました。
共に事業を始めた役員に気を配り、多くの部下たちを教育することにも熱心で、仕入先の企業も支援しています。寄付をしたり、地元への貢献も積極的に行っているのです。

また、この本はソフトバンクの孫社長、ユニクロの柳井会長の対談も書かれています。お二人共レイ・クロックに影響を受けたとあります。特に柳井会長は大学を出て、父親が設立した衣料品の会社に勤め始めた頃にレイ・クロックの本を読んで、多くのことを学んだそうです。

映画を観た時は、金儲け主義の創業者というイメージでしたが、本を読むと人間味も溢れるバイタリティの塊のようなレイ・クロックの生き様に共感できる部分もたくさんありました。
仕事に悩むビジネスマンにもオススメの1冊です。読むとエネルギーが湧いてきますよ。

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